いくぜ村

大字いくぜ

気分爽快 23/4/4

ここ数日は色々なことがあった。あったようで何もなかったとも言えると思う。虚実ない混ぜにして日々をやり過ごしていくような。このままそのまま、人生をなんとかやり過ごしたまま死んでいくのか? と思うとなかなかぐったりするようなところである。

今日はNHK坂本龍一の追悼特集を組んでおり、流石に見ねばと思い見た。生前の楽しそうに話す坂本龍一を見ると改めてああこの人はもう死んでしまったのだと思わされた。その番組が終わると次の番組が桜を背景に新しいことが始まる季節、春——みたいなテロップと共に森高千里が気分爽快を歌い始めていてかなり笑った。もちろん嫌とかではなく、ほんまにそうやあという。木から落ちた桜の花びらにばかりに見入ってはついノスタルジックな感慨に浸ったりしてしまうが、その間にも草木は芽吹いて夏が始まるのだと。坂本龍一の死は終わりではなく始まりなのだと。そう言うことが言いたかったのではないだろうか。

昨日は明日酒を飲む予定なので今日は飲まないでおこう、と思っていたが結局無事飲んでしまい、そしてそれを無視して今日も飲んでいる。「うまくいくまで飲み続けるのか」と。本当にその通りだと思う。酒を飲むことでこう何かがうまく運ぶはずだみたいなある種すがるような気持ちがあり、飲酒とは祈りでもある。そうやすやすと叶いはしないところも祈りっぽい。そして我々はメシアの再臨を祈って酒を飲み続ける……。