いくぜ村

大字いくぜ

90円 23/3/12

なんとなくこのまま春とも冬ともつかない気候が続けば幸いだが、まあ実際そんなことはなく世界は春になり夏になり……といった感じの。冬中世話になった上着が流石に暑くていよいよ衣替え間近だが、こういう境目に着られる上着が虹色の謎のパーカーしかないのが難しい。かなりお気に入りだが派手すぎ、東京ならギリ浮かなくとも京都だとなんとも。

実家から近所の桜が咲き出したというメッセージが届き、東京が咲き出したなら京都は満開か散り始めだろうと思い哲学の道に急行したところ全然つぼみだった。がっかり。教習所も北山通の方にあるので白川通をライフより南下したことがなかったが、やはり出町柳百万遍界隈はいかにも京都っぽくここで暮らせると楽しかろうと思った。北白川〜一乗寺近辺は古都というよりは謎の地方都市という感じで、ロードサイドのはずの店が結構な密度で集ういまいち捉えどころのない街のような、東京で言うなら高円寺と中野のはざまが栄えた版みたいな雰囲気がある。まあ至近距離にライフとココカラファイン業務スーパーがあるので住む場所としては満点に近いが。銀閣寺で90円のやけに味が薄い低脂肪牛乳が買えるのかと、そういう話ですよ。

豚しゃぶのサラダはいくら作ってもよいとされており。適当に材料に火を通してあとはごまだれをかければ全部完成するという説はある。豆苗がかつて己を密封していた袋を超えて育っていく姿に結構感銘を受けた。逆に言えばおれの姿勢は豆苗以下であるという捉え方もできる。少しの水で力強く伸びてゆく豆苗を差し置いておれは……。

もう2週間ぐらい書き忘れていたがこの日記が丸2年経ち3年目に突入しつつある。2年前の日記が存在するなんてのは不愉快にほかならず、人生を記録するのもあまりいいことだけではないなと思う。過去を参照できることのリスク。詳しく思い出せないからこそできる美化がある。